スミノフの 犬にロンド 猫にゴハン

スミノフ家のわんとにゃーS (^ν^) by 史寺住野

旧友と会いました《後編②》

こんにちは、スミノフです。

 

養老渓谷の続きです。

 

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手作りの滑り易い階段を下ると、いよいよ山道です。

 

登ったり降ったりですが、基本的には降っています。両脇が急激に落ち込んでいる、峯のような道を延々と歩きます。道と書きましたが、これ、道なのでしょうか?

 

アスファルトの道から階段を下って分け入った山道、5分もたっていないと思うのですが、もう遭難しているような感覚です。

 

アイフォンをリュックに仕舞っているので、ここからはストックフォトです。フリー素材となっていましたが、もし問題あるようでしたら、削除しますので、ご連絡をお願いします。

 

山道に入ってすぐ、もうこんな感じです。

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これ、道?

 

進むと足場はこんな感じ。

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こういう木の根を延々と歩いていると、だんだん距離感がわからなくなるというか、凹んでいるところと出ているところがわからなくなります。

 

躓きそうになりますが、両脇は落ち込んでいる崖、とまではいかないのですが、落ちたら自力で這い上がるのは無理そうなところです。

 

濡れて滑る木の根を慎重に進みます。 

 

ほとんど獣道ですらないようなところを歩きます。この道?で合っているという確信は持てませんが、時々現れる、板に書かれた「危険」の赤い手書き文字が、多分合っているんだなと思わせてくれます。でも何が「危険」なの?

 

無言の時間が流れます。

 

 

 

 

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…。

 

 

前を歩く友人が聞いてきます。

「ねぇ、イノシシ出たらどうしよっか?」

 

スミノフは足元に集中しなくてはならないので、答えません。

答えも見つからないし。

 

友人が振り返ります。

「ちょっと!答えてよ!後ろにいないのかと思ってマジ ビビるじゃん!」

 

 

暫く無言の行進です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこからともなく公衆トイレの匂いが漂ってきます。

 

どんどん強くなって、アンモニアでなんだか目もシバシバしてきます。

 

でもこんな所にもちろん公衆トイレはありません。

 

友人が再び振り返ります。

 

「イノシシやシカの排泄場所なのかな?」

 

…。

 

 

野生動物が、トイレの場所を決めているのかどうか知りませんが、すごい臭いです。

 

 

もう気分はどん底。

 

 

ひたすら歩くしかありません。

 

 

 

 

 

 ザク、ザク、

 

 

 

 

 

 ザク、ザク、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サラサラ、サラサラ

 

 水音がしてきました。

 

進んでいくと川にぶつかりました。川幅はかなり広いのですが、実際に水が流れている幅は1メートルくらいです。

 

 

 

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川の中の石を跳ねて渡ります。そして水の無い川の中を歩きます。

 

 

 

「ねえ、川の中を歩くハイキングコースってあると思う?」

友人が聞いてきます。

 

 

それはスミノフも思っていましたよ。

 

 

 

水嵩が増したら歩けなくなるコース、そんなのあるでしょうか?

しかも今は梅雨。今日は降っていませんが、昨日は降っていました。

急に鉄砲水が来るかもしれません。

 

でも今更あの滑る木の根の道に戻るわけにはいきません。多分遭難します。

 

 

足早に通り過ぎます。

川から道がそれました。ふぅ、よかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サラサラサラ

 

水音です。

 

 

 

 

う、またしても川。

 

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川。

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たまに鹿。

 

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川。

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川。

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川を渡る事、多分30回以上はあったと思います。

 

 

 

 

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これはストックフォトではなく、スミノフが撮影しました。

 

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やっと普通の林道みたいな所に出ました。

二人並んで歩けます。

 

ホッとしたし、足場もいいので、軽快に歩きます。

 

 

今までの陰鬱な空気を振り払うように、おしゃべり再開ですよー

 

 

こんなハイキングコース無いよねー、あの木の根っこと岩の道?、

子供とか歩けるの?遭難するかと思ったよー、老若男女全員が歩けるのがハイキングコースだよね、ちょっと50歳代は危険です、とか書いておいて欲しかったよね?

え?こんな時間?そりゃあんな道、時間かかるよねー、駅についたら送迎のバス呼んで丁度いいんじゃない?次のコース?もう無理っしょ。でも鹿見れて良かったー、汗もたっぷりかいたし、ビール美味しいそー、早く温泉に入りたい、

などなど。

 

 

 

 

うん?

 

 

なんか足首が痒いなぁ。

虫に刺されたかな?

 

足をかくと、?なんだかヌルっとしましたよ?

 

パンツの裾をめくって見てみます。

 

 

 

⁈ 

 

 

 

 

 

 

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ギャァーーーーっ!!

 

 

 

 

皆様、ヒルって見たことありますか?

下山してから調べたところ、ヤマビルと言うそうです。

 

 

 

スミノフと友人は初めて見ました。

 

 

ハイキングコースを歩く事は最初から計画していたので、スミノフは白っぽい長袖シャツ、白い帽子(スズメ蜂から身を守るためと、もし遭難しても白だと目立つと思ったから)を用意していました。ブヨがいるかもしれないので、防虫スプレーもしていました。

 

しかし!私達の辞書にはヒルというものがありませんでした。

 

 

友人もスミノフも暑いからとメッシュ素材の靴を履いていました。もうヒルにとっては超好条件。

 

 

 

 

一匹でも怖いのに、団子状に何匹も固まっています。

ほとんどパニック状態です。

 

 

手で触るには余りにも気持ち悪くて、落ちていた木の棒で削ぎ落とそうとしますが、一向に取れません。

 

それどころか靴の中、靴下の中に潜り混んで行きます。

 

イヤーっヤダヤダ、怖いーイヤーっ

 

どうしよう、どうしたらいいの?そうだ、リュックに防虫スプレーがある、取って取ってー、サンキュー、シュッシュッ、あ、取れる、取れるよー

 

でもしぶとく残っているのもいます。なんか箸みたいなのないかな、あ、あるじゃん、チマキ食べた時使わなかった箸あるじゃん。

 

 

 

 

 

ふー、一先ずスミノフの足からは一匹もいなくなりました。

 

当然友人の足も見なくてはなりません。

 

あー、ビッシリ。靴の中にも何匹もいます。薄暗い林の中、アイフォンのライトを当てて靴下の裏まで要チェックです。

 

 

 

やっと友人の足からもいなくなりました。

 

もう嫌!

 

 

やっと駅に着いてヒルについて調べます。流水で傷口を絞りながら洗うとあります。あ、なんと駅に足洗い場みたいなのがあります。急いで洗います。痛くも痒くも無いのに、血だけがダラダラ流れてきます。止まりません。絆創膏を貼ります。靴下も靴も血で赤く染まっています。

 

ヒル、恐るべし。

 

 

翌日の足。ピントが合っていませんが、黒いポツポツが噛まれたところです。

 

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絆創膏を剥がして見てみると。

1週間後くらいに痒くなりましたが、2、3日ウナコーワをつけたら大丈夫になりました。


 

 

続く。

 

 

 

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