こんにちは、スミノフです。
今日は写真も殆どない上、長文です。
昨日のことです。
朝の散歩から戻ったところ、マンション前の車道で、車が一台、ノロノロ運転していました。どうしたのかと見てみると、
よくテレビでみる光景ですね?
ただテレビと違うのは、
彼等が完全に車道を歩いているということです。
写真上部に写っているのが、カモ親子の住処の溜池です。
親子の進行方向のすぐ先には、救急車が通る交差点。この交差点は、スミノフが引っ越してきてから2年間で3回も車両と接触しそうになった、無謀ドライバーがウインカーもつけずに急スピードで曲がってくる交差点。
まあ、カモ親子にはウインカーや信号は関係ないのですが、とにかくとても危険なところなのです。
溜池はフェンスに囲まれてます。どこから車道に出てきたのかわかりません。
うわぁ、どうするんだろ?と見ていたら、突然背後から声がかかります。
「どうしたらいいかしら?」
え⁈ マンションの上の階の女性がいつのまにか後ろに立っていて、そう言うのです。
ゴミ出しにきたところで、たまたまこの光景を目撃したようです。
どうにか池に戻さないと、どこかに入れるところあるかしら?ああ、どんどん行っちゃう…と、上の階の女性。
うーん、
スミノフに何が出来るかかわかりませんが、目撃した以上、何もしないわけにはいきません。
むぎとはちをマンション前に繋ぎ、カモ親子を追いかけて、取り敢えず車道から歩道へ戻します。車道側をスミノフと上の階の女性が歩き、池側をカモ親子、直ぐ横を並行して歩きます。ほとんど犬との散歩と変わらない距離感ですが、カモ親子は怖がるがる風もありません。カモ母さんは、フェンスの下からどうにか池へ戻れないか、探りながらの行進です。
でも フェンスの下の隙間は狭くて、赤ちゃんカモは入れますが、カモ母さんには無理です。池に沿って交差点を右折します。するとフェンスの隙間は大きくなったのですが、今度は草の茂みがジャマをして、カモ母さんは入れません。
とうとう池を通り越して、池に隣接するマンションの庭に入り込みました。庭と言っても、車が1台停められるくらいの広さの、塀で囲まれたスペース、袋小路です。
どうする?と上の階の女性と顔を見合わせた時、女性の弟さんが走って来きました。警察を呼んだと言うのです。
ではスミノフ達は、カモ親子がこの庭から出ないようにして、警察を待ちましょう。
少しすると、若い男女の警官が来てくれました。スミノフたちは庭の出入り口を、カモ親子が出ないようにブロック。警官2人がカモ親子を追いかけ、段ボール箱に赤ちゃんカモをどんどん入れていきます。カモ母さんは、逃げ惑いはしますが、攻撃性は全くありません。
全部で9羽の赤ちゃんカモが段ボール箱に入りました。ホッとしたのもつかの間、何かに驚いて、カモ母さんが突然飛んで行ってしまいました。
⁉︎ えーっ!? さてどうしましょう?
警官のお二人は段ボール箱を持って、溜池の周囲を回ります。どこからか池へ戻せないでしょうか?
スミノフは空を見上げてカモ母さんを探します。
あ、すぐ戻って来ました。そして今まで赤ちゃんカモと一緒にいた庭に降り立ちます。
クワックワツ、クワックワツ、狭い庭で赤ちゃんカモを呼んでいます。でもいくら呼んでもモチロンいません。それでも呼び続けます。クワックワッ。
私の赤ちゃんはどこ?クワックワックワッ
ここにはいないわ、クワックワックワッ
とても可哀想で見ていられません。
スミノフは「池にお戻り〜」と声を掛けながらゆっくり近づきます。池へ誘導できると良いのですが。
しかしなんと、またしても車道に出てしまいました。しかもキョロキョロと赤ちゃんカモを探しながら、ゆっくり歩いているのです。
こっちの車道は、最初にいた車道と交差する道で、車の通りが激しいのです。早速左右から車が走ってきました(救急車じゃなくてよかった〜)。
スミノフは走って車道に出て、ドライバーに合図を送ろうとしましたが、そのスミノフの動きに驚いて、またカモ母さんは飛び立ってしまいました。
一周してきた警官が、交差点の近くのフェンスの隙間から、赤ちゃんカモを中に戻します。
交差点近くのこんな危険なところでなぜ?と思いましたが、よく考えるとここしかないのです。ここは水害防止用の溜池。道からは何メートルも下がっています。コンクリの絶壁です。
他の場所では、赤ちゃんカモを投げ入れるしかないのです。交差点近くだけ、フェンスの中に、ある程度のスペースがあり、ブッシュが茂り、緩やかなスロープになって、池まで下りられるのです。
中に放たれた赤ちゃんカモが鳴いています。ピーピー ピーピー
お母さん、お母さん、ピーピー ピーピー
お母さん、どこ?どこいっちゃったの?ピーピー ピーピー
でもお母さんは戻ってきません。
ふと上を見ると、カラスがやってきました。
ヤバイなぁ、弟さんが呟きます。
そうか、カラスは赤ちゃんカモを狙うのか。
でも赤ちゃんカモは優秀です。みんなでブッシュの下に隠れてしまいました。声だけはピーピーピーピー激しく鳴いていますが、姿は見えません。
しかしまた大変な事に!
ブッシュの中に隠れていた赤ちゃんカモが、フェンスの下から顔を覗かせています。
急いでみんなでフェンスをガシャガシャしました。
猫バンバンじゃないけど、フェンスガシャガシャです。
赤ちゃんカモはフェンスのなかに戻っていきます。
さあ、どうしましょう。カモ母さん、戻って来て〜!
警官2人、上の階の女性、その弟さん、そしてスミノフ。
無責任かもしれませんが、もう出来ることは無いように思います。
後はカモ親子の運命に任せるしかない、そう判断して、スミノフ達3人は警官のお二人に感謝を伝えて、とぼとぼとマンションに戻ります。
でもやはり後ろ髪を引かれる思いです。マンションの前まできて、スミノフ達3人は、フェンスに手を掛け池を眺めます。
そして空を見上げます。
交差点を見ると、警官のお二人もまだ立っていて、時折フェンスガシャガシャをしています(やさしいっ)。
!! その時です。
一羽のカモが池の端に着水しました。この溜池はL字の形をしているのですが、交差点とは一番離れているところです。
カモ母さんでしょうか?
見ていると、ゆっくり水面を滑ってきます。ですが、何かを探すように頭が激しく動いているのが遠目でもわかります。
その動きは庭で赤ちゃんカモを探していたカモ母さんの様子とそっくりです。
絶対カモ母さんだ!
スミノフ達が立っているところはL字の溜池の角のところ。ここからは赤ちゃんカモのピーピー鳴く声が聞こえますが、カモ母さんに聞こえているでしょうか?
カモ母さん、こっちこっち。スミノフ達3人は必死に念を送ります。
カモ母さん、スミノフ達が立っているL字の角に来ました。 上の写真で丁度一羽のカモがいる辺りです。
あっ!!
カモ母さん飛び立ちます!!
そして!!
赤ちゃんカモのいるブッシュへ降り立ちました!!
赤ちゃんカモが次々と出てきます。それを見ていたカラスは飛んで行ってしまいました。(カラスも自分の子供が心配になったのかな?)
嗚呼!! 再会!!
カモ母さんは、赤ちゃんカモを連れて、スロープを歩いて行き、草むらに入って行きました。
9羽みんな無事でした。
カモ母さんの赤ちゃんを思う気持ちの強さと、地元警察官の逞しさと優しさにふれられた朝でした。
長文、お付き合い頂き、ありがとうございました。
(写真があれば良かったのですが、その時は必死と言うか神に祈る思いだったので、撮影できませんでした。)
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