こんにちは、スミノフです。
前回の続きです。
千葉に越して、1年、2年、一人、二人と犬友が出来るはちとスミノフ。
今日は誰と会えるかな? そんな楽しい毎日を過ごしていました。
ある日の事、その日は生憎の雨。少しけぶっていて霧のように見えます。今のスミノフ家では雨の日の散歩は取りやめですが、この頃は雨が降ろうが槍が降ろうが、はちが嫌がらない限り毎日散歩をしていました。
手前の公園に到着。
こんな日でもいつもと変わらずゴキゲンなのはボーダーコリーのナナちゃん。
「 あ、はちくん」と、挨拶もそこそこに走ってくるナナちゃん(のお母さん)。
「あの子がいるから気を付けて」
「あの子?」
ナナちゃん(のお母さん)の視線を追うと、
「えっ?」
公園の広場の向こうに、異様な大きさの白い犬が、けぶる雨の中でお座りしているのが見えます。
近くには誰もいません。ノーリードどころかノー首輪 、ノー飼い主です。
「えっ?あれは何ですか?」はちが気付かないように、また向こうからも気付かれないようにリードを短く持って灌木の陰に入ります。
と言うのは、はちは九州にいる時、フリーに散歩している犬にいきなり噛まれたことがあり、その咬み傷があと数ミリで肺まで達するという大怪我を負ったことがあるのです。その時の犬は柴雑種で、大きさは はちと変わらないくらいでしたが、あのお座りしている犬は、物凄く大きく見えます。秋田犬くらいは優にあります。
大きさのイメージは、雪国以外で雪が積もるほど降った時、子供たちがはしゃいで家の前に雪だるまを作るじゃないですか。そして翌日からの晴天で溶けてきて、一日たった姿、そんな感じです。あの大きさの犬にやられてはひとたまりもないでしょう。
「はちくんは知らなかったんだっけ?前からいる野良犬よ。あの子オスよ。気を付けて。」
確かにはちはオス犬にケンカをふっかけるところがあります。未去勢の子には100%飛び掛っていきます。ここはひとまず退散した方が賢明でしょう。お礼を言って別ルートの散歩道に変更です。追ってきていないか何度も振り返ってしまいます。ふー、怖かった。
翌日からは至る所でその白い犬を目撃します。
毎日続けて目撃するときもあれば、しばらく見ないときもあります。
公園はもちろん、公園に行く途中の畦道。公園と公園をつなぐ道。川沿いの遊歩道。
スミノフ家の前を歩いていたこともあります。
散歩が恐怖に変わります。遠くからでもその巨体はよく見えるので、見るたびドキっと心臓が縮みあがります。多分スミノフの寿命はこの時期に随分短くなったと思います。
今まで一年以上この土地に住んでいたのに、何故一度も出くわさなかったのか?何故一度の噂も聞かなかったのか?
それなのにいろんな犬友に会って聞いてみると、皆知っているのです。
「あー、あの子ねー、もう何年もいるのよ?知らなかった?」
何年も?
この公園は午前中は就学前の子供が遊び、また高齢者のゲートボールがあり、放課後には小学生が公園の山に基地を作り、夕方から夜には高校生のカップルが語らっているというのに、何年も、秋田犬レベルの野良犬が、出没しているというのでしょうか⁈
今まで噛まれた人はいないのでしょうか?
誰も通報しないのでしょうか?
もちろんスミノフは愛護センターの意味は知っているし、どんな犬だろうとそこへ収容されて欲しくはないですが、この土地の人全員がスミノフと同じ気持ちでいるわけはないでしょう。
どうして何年も、あの大きさの犬がフリーダムでいられるのでしょうか?
つづく
富士山がきれいに見えたのでパチ
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